日本人は遺伝的に脳内のセロトニンが少ないそうです。
セロトニンは精神を安定させ幸福感を得やすくする作用があるため、「幸せホルモン」とも呼ばれています。日本人はセロトニンが少ないというのなら、私たちが幸せな人生を手に入れることが難しいのでしょうか?
確かに「うつは日本の風土病である」と言われるように、幸せに暮すことは難しいのかもしれません。例えば、日本人はうつ病になりやすい気質として「真面目」「几帳面」「責任感が強い」「周囲の目を気にする」「人間関係のトラブルを嫌う」が揃う人が多いのです。
しかし、いくつかの実験や研究から、悲観的な状況に不幸を感じやすい一方で、楽観的な状況に幸福を感じやすい傾向、つまりネガティブになりやすいけれど逆にポジティブにもなりやすい性質=「敏感」なのでは、との説が有力です。
狩猟社会から農耕社会に移るあたり、日本人的な気質は重要でした。より大きな集団…ひいては国家の発展に、周りの人たちと協力して貢献できるからです。こうした気質だからこそ、日本の発展があったのです。
ところが、今はその気質がネガティブな方向に進んでいます。例えば、会社は嫌い・働きたくない。だけど会社で働かないと生きていけない状況に敏感に反応しすぎて、大きなストレスになっています。その結果、過労死や過労自殺にもつながるのです。
逆に言えば、自分に適した環境に身を置くことが出来さえすれば、より敏感に大きな幸福感を得られると言えます。
職業道楽化という生き方で、あなたも大きな幸福を感じられる人生になるといいですね。
参考図書
うつは日本の風土病である 日本人という鬱病
セロトニン運搬遺伝子の働き 脳科学は人格を変えられるか?